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偲ぶ月 -水無月ー [日記]

 

  胃の全摘手術をすることになった父を見舞うために 

 約2週間ほど帰省したのは 一昨年(2011年)の夏の事・・・。

  (その時の記事は こちら←)

  

  それから1年後の 昨年7月14日の朝、

 母が倒れて 救急車で搬送された、との連絡に、

 慌てふためきながら バタバタと慌ただしく仕度をして 

 どうにか夕方の便に乗り、 病院に着いたのは 確か 夜の7時半過ぎ・・・

 ・・・クモ膜下出血でした。

 

  “面会謝絶”の札が下がった病室に入ると、

 そこには 酸素マスク、何種類もの点滴、等 沢山の管に繋がれた 意識のない母と

 その傍らで 心配そうに見守る、疲れ切った、やつれた父の姿・・・。

 

  “あぁ・・・ 母は もう2度と目を覚ますことはないのかもしれない・・・” と

 そんな事を頭の片隅で思いながら 父と一緒に付き添った、長い長い夜の事は

 今でも忘れられない・・・。

 

 

   そして  その約1年後の 今月の初め・・・

 

             約5ヶ月の入院生活を経て 昨年の暮れに退院し、

             驚くほどの回復力の末 

             どうにか 自力で歩けるまでに回復した母を残して、

 

 父が旅立ってしまいました。。。

 

    

  痩せこけて 骨と皮だけになってしまった父は まるで別人のようだったけど

  それでも弟には 「もう一度自分の足で立って 家の事をやりたい」って

  かすれ声で話したのだとか・・・

 

   そんな ささやかな願いも叶わぬまま 逝ってしまった父・・・

 

   今日の午後、

  母から電話がありました。

  「なんで 私だけ残して逝ってしまったのかね・・・、って 

  お父さん(の遺影)に話していたとこだよ・・・」 と  涙声の母は

  「ケンカもしたけど 仲の良い時もあったんだもん・・・」 と・・・。

  

   そういえば・・・

  父の住所録を探していた時に 偶然見つけた “備忘録”に  

  母が倒れた時からの事が 事細かく綴られていて、

  中でも 

  『このまま 二度と話をすることもなく逝ってしまうのかと思うと 悲しい・・・、切ない・・・』

  という 父の、母への想いに触れた時は  思わず涙・・・

 

 

   このことは まだ母には話してないけれど、

  来月の四十九日が済んで 落ち着いた頃に 伝えようかな・・・。

  

  

RIMG0094.JPG

                                                 <実家の裏庭に咲いていたネジバナ(別名 モジズリ)>

   みちのくの しのぶもぢずり たれゆえに 乱れそめにし 我ならなくに 

  

  

 

     今日 6月25日は 父の81回目の誕生日、でした・・・。


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